2024.11.04
分娩は大きく分けて、経腟分娩(自然分娩)と帝王切開があります。
他には吸引分娩、鉗子分娩、無痛分娩なども…!
どっちがいい、悪いとかはないですが
それぞれ負担のかかるところや
産後気をつけるポイントがあります。
お母さんは、骨盤内にある産道を赤ちゃんが通過する時、普段は大きく動くことのない骨盤の関節(仙腸関節・恥骨結合)を緩めて、赤ちゃんが通りやすいようにしています。
赤ちゃんも狭い産道を通るために、骨盤の形に合わせて身体を回旋させて、頭の幅を約4㎝狭く(頭蓋骨を変形させて)しながら頑張って、命がけで出てきます…!
そのため骨盤底筋群のダメージや、骨盤の不安定性が出やすくなります。
また会陰部が裂けたり、切開することも多く、傷口の皮膚の動きが硬くなり骨盤底筋群の収縮がしにくくなったりするケースも。
スムーズなお産にするには、骨盤の前後傾の動きだったり、股関節の動きも大切になってきます(^^)/
妊娠中、できれば妊娠前から!骨盤のケアをしていくのがおススメで、こういった骨盤周囲の動きや、正しい身体の使い方を習得しておくこともとても大切です。
母親か胎児のどちらかに問題が生じ、絵経腟分娩が難しいと判断された場合や、上のお子さんを帝王切開で出産されていて、予定帝王切開で出産される場合などもあります。
横切開と縦切開があります。
横切開は
傷口が下着に隠れて目立ちにくいため、美容の観点から好まれる方が近年は多いですが
・赤ちゃんを取り出すまでに時間を要する
・術後の痛みが少し強い
・皮下血腫などの合併症が増える
などが問題点としてあります。
縦切開は
・回復しやすく
・赤ちゃんの娩出が容易
・どんな症例でも対応が可能
・術後の痛みが比較的少ない
などが利点として挙げられますが、問題点としては、傷口が容易に瘢痕化するなどがあります。
このような特徴を踏まえて
経腟分娩の方に対しては
骨盤底筋群の感覚が産後分かりにくい方も多いので丁寧に指導を行います。
また骨盤帯の不安定性が出やすいため、育児動作の中で骨盤底へ負担がかかりにくいように工夫をしたりすることもとても大切です!
一方、帝王切開の方に対しては
経腟分娩と比べ骨盤底の感覚は入りやすいですが、腹筋が抜けやすい方が多いです。
そのため腰や上半身の姿勢の崩れも出やすくなるため、早期に腹筋を鍛えていきたい!ところですが…腹筋群に関しては産後いきなり鍛えるのはNGです(+_+)
傷口の回復をみながら丁寧な指導が必要になってきます。
同時に、静脈うっ滞や肺合併症の予防のため血行循環の改善を目的とした呼吸法や、下半身を動かすことも大切です(^^)/
このように産後のケアと言っても
・どのような分娩形態だったのか?
・分娩時間は?
・初産なのか?
・元々の体力、筋力、運動量は?
・生活背景は?
など色々なことを考慮して考えていく必要がありそうですよね。
今回は少し難しい話もありましたが、出産をされる全ての方に知っていて欲しい内容になっています!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(#^^#)