2024.11.11

産褥期の身体

 

《産褥期》

みなさん聞いたことありますか?

《さんじょくき》と読みます!

 

妊娠・分娩を終了したお母さんの身体が、ほぼ妊娠する前の状態に回復するまでのことをいいます。

生理学的な身体の回復からみた期間を踏まえて、分娩直後から6~8週と定義されることが一般的です。

 

では、この産褥期に身体はどのような変化をするのでしょうか(^^)?

 

 

・ホルモン

分娩直後からホルモンの分泌は大きく変化します。

「プロラクチン」は、分娩終了時に一時的に低下しますが、授乳により上昇します。

「プロゲステロン」と「エストロゲン」は産褥期の初期に急激に減少していきます。そして約1週間で妊娠前の値に戻ります。

このような急激な変化が産後鬱の原因の一つとも言われています。

 

・子宮

子宮は、分娩直後から4~6週程かけて、収縮と弛緩を繰り返しながら妊娠前の鶏卵代の大きさにまで戻ります。

 

・悪露(おろ)

産褥期中にみられる性器からの分泌物のことを悪露といいます。

分娩直後は鮮血のような赤色で、徐々に生理の終わりかけのような褐色から白色に変化し、産後4~6週で停止します。

その過程では、子宮の収縮と弛緩によって、褐色だった悪露が再度赤色になることもあります。

 

・母乳分泌

産後はプロラクチンとオキシトシンの作用により、乳汁が分泌されます。

ただし、母乳の分泌については個人差も多くみられます。

 

・精神的な変化

出産後はホルモンの急激な変化に加え、生活環境や身体的要因などが関連し、精神的に不安定さが生じ、軽度の鬱状態になるお母さんもみられます。

長期化することで、赤ちゃんはもちろん、家族関係そのものへも大きく影響するため、早期の対応が大切になってきます。

 

 

そして、中には腹直筋離開といい、妊娠中に大きく引き伸ばされた腹直筋が左右に離開する場合もあります。

 

 

妊娠期に効果的な運動を行うことで、産後の腹直筋離開の出現を35%減少させることができるというデータもあります。

 

産褥期の姿勢としては、妊娠時の影響を受けるうえに身体が不安定なまま授乳やおむつ替えなど、前かがみで行う動作が多く不良姿勢になりやすい状態といえます。

 

 

↑みなさん右のような姿勢になっていませんか?

右はお腹を折り込むような姿勢になっているので、骨盤底筋群を押し出すような負荷がかかってしまいます(>_<)

そのため左のような骨盤が安定した姿勢で、股関節を使って前かがみになれると体への負担は少なくなります(^_^)

 

この他にも抱っこや授乳の姿勢、産褥期のお身体の回復に大きく影響してきます。

 

 

  

 

そのため、正しい身体の使い方を妊娠中(できたら妊娠前から!)からできるようにしておくのが大切です。

産後からでも、知っているかどうかで産褥期のお身体の回復も違ってきますので、皆さんぜひご自身のお身体のケアを積極的にしていきましょう~!

 

私たちはそのお手伝いをしていますので、何でもご相談ください(●^o^●)☆

 

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