2024.12.16

妊娠中の骨盤・胸郭の変化

 

妊娠すると、赤ちゃんの成長に伴い腹が大きくなる、胸が張る、息切れやつわりなど、いろいろな変化が身体に現れてきます。

 

その中でも今回は、妊娠してから出産に至るまでの骨盤・胸郭の変化についてお話していきます。

 

 

まず、骨盤とは…

左右の寛骨と、仙骨および尾骨からなる骨格です。

 

 

左右の仙腸関節、恥骨結合、仙尾関節などの関節があり、強力な靱帯で補強されています。

 

 

そして骨盤の中には、前から順に膀胱・子宮・直腸といった臓器が納まっています。

 

 

 

次に胸郭とは…

12個の胸椎・肋骨・胸骨からなる籠状の骨格です。

 

(↑※鎖骨は胸郭には含まれていません)

 

妊娠中はリラキシンというホルモンの影響で、全身に緩みが出ます。

中でも骨盤周囲、特に仙腸関節や恥骨結合の緩みに大きく関与し、分泌量は妊娠初期にピークになると言われています。

 

妊娠すると赤ちゃんの成長に伴いお腹が大きくなります。

するとまずは骨盤の上部、仙腸関節の辺りが緩み

下部肋骨は左右に広がります。

そうすることで赤ちゃんのスペースを確保します。

 

肋骨の広がりに伴い、横隔膜は徐々に平坦化していき、深呼吸するのも大変になってきます…(@_@)

 

そして出産が近づくと徐々に赤ちゃんが下に降りてきます!

そのため胃の圧迫が解消され、今までより食事を摂れるようになる方も(^_^)

 

赤ちゃんが下に降りてくると、今度は骨盤の下の部分、恥骨のゆるみが強くなってきます。

 

 

緩みは悪いものとして捉えられることも多いですが、赤ちゃんが出てくるために欠かせません。

 

 


面白い研究データがあり

「妊娠中の仙腸関節の緩みの増大と、骨盤痛に関しては統計学的な相関はみられないが、妊娠中の仙腸関節の左右非対称な弛緩性と骨盤痛の間には相関がみられた。」

文献:(Damen,L.et al,2002) (Damen,L.et al,2001)

 

→つまり、緩みと骨盤の痛みに直接的な関係はない。ただ、ゆがみ(仙腸関節の緩み方に左右差)があると骨盤の痛みに繋がるよ!ということです。


 

 

妊娠~出産に向けて肋骨や骨盤には、緩みが出つつも、このような動きが必要になってくるため、出産までに肋骨や骨盤の動きを作っておくことが、安産のためにとても大切です

 

妊娠中痛みがない方も、安産に向けてのお身体作り始めませんか?

 

妊娠中の方だけではなく、妊活をお考えの方にも

このブログをきっかけに、安産に向けてのケアを

意識してもらえると嬉しいです(●^o^●)

 

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