2024.12.30

鍼灸で生理痛にアプローチ!

 

以前、こちらのブログで、生理痛に運動がいいよー!という記事を書きましたが、今回は鍼灸の視点から生理痛に関してみていこうと思います(*‘ω‘ *)

 

では簡単に月経の復習を…!

月経とは妊娠せず、不要になった子宮内膜が出血を伴いながら剥がれ落ち、体の外へ排出されることです。

 

 

子宮内膜を排出する際に、プロスタグランジンという物質が、子宮内膜から分泌されます。

このプロスタグランジンの影響で子宮収縮が促され虚血状態になる+発痛が増強されることで

生理痛に繋がります。

 

 

生理痛の症状は様々で、人によって痛みの強さも異なります。

 

生理痛は、このプロスタグランジンによる子宮収縮が関係していますが、末梢神経的には、第2仙骨以下の脊髄神経興奮が、生理痛をもたらしていると考えられています。

 

最近の研究では、鍼灸による生理痛緩和は、子宮収縮の程度を弱めるのではなく、血流改善や神経の興奮緩和などの面から、腹痛や腰痛などの関連痛に対して効果があると分かってきました。

 

骨盤内の循環を上げる・生理痛(下腹部痛や骨盤周囲の痛み)に関係している神経の興奮を落ち着かせる目的で、鍼灸では中髎や次髎という仙骨にあるツボをよく使います。

ここに鍼灸をすることで、骨盤内にある子宮への血流促進が期待できます。

 

ご自宅でのケアとしては仙骨(お尻の割れ目の上辺り)を温めてあげるのも、骨盤内の血流が良くなるのでおすすめです(*^^*)

 

三陰交て、女性におすすめのツボとして有名ですよね。

三陰交は、子宮平滑筋(特に子宮頚部)を緩めて血行をよくする効果があります。

子宮頚部が硬いと、生理中に関しては、経血の排出がスムーズにいかず、子宮収縮が強くなったりするなどして痛みに繋がります。

逆に子宮頚部がちゃんと緩んで、経血がスムーズに排出できると、身体の負担も少なくなります。

 

 

そして三陰交は下腿内側(ふくらはぎの内側)にあります。

その下腿内側の皮膚の感覚を支配しているのが、伏在神経です。伏在神経の親元が大腿神経で、大腿神経は腰神経叢(L1~L3)から枝分かれしています。腰神経叢からは腸骨下腹神経や腸骨鼡径神経が出ていて、これらの神経は鼡径部や下腹部の感覚を支配しているので、三陰交に鍼灸で皮膚刺激入れると、鼠径部や下腹部の痛み緩和に有効なことが予想できます。

 

???ですよね(笑)

簡単に言うと…

 

三陰交の皮膚感覚を司る神経と、下腹部や鼠径部の感覚を司る神経の親元が同じなので、三陰交に鍼灸の刺激を入れることで、下腹部痛を感じさせている神経の興奮を抑えることができ、結果的に下腹部の痛み(生理痛)にも効果がありますよ。

ということです!

 

こうやってみていくと、三陰交てやっぱり女性にとって嬉しい効果がいっぱいですね(●^o^●)

 

そして運動に負けないくらい、鍼灸も素晴らしい!

 

みなさん鍼灸もしてみたくなりませんか?笑

 

生理痛といっても色々な原因、症状があります。

痛み止めも効かないくらい激しい痛みの場合は、子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫などの婦人科系疾患が原因の場合もありますので、一度病院を受診することをおすすめします。

 

そのうえで運動や鍼灸などを取り入れて、生理痛緩和(できたらゼロに)を目標に頑張りましょう(*^^*)

 

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